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kaigaikenshu_41
方法、疾病や障がいによる性的欲求の影響、避妊や性感染症、性的虐待についての知識について公開したり、機関紙やDVDなどを配布することでセクシャリティの普及に努めている。Middelburg Gemeente(ミデルブルグ市)2.Arduin~障がい者支援組織~(5月19日~6月12日)(1)Arduinの概要滞在先のMiddelburgはオランダの南西部に位置し、人口は約4万人の小さな町である。この町の始まりは、9世紀頃バイキングから自分達の村を守るために塀と堀のある簡単な作りの城burgを築き、半島の真ん中にあったのでMiddelburgと名付けられたと言われている。Arduinは、1996年に脱施設化した組織で、住まいの場であるハウス、日中活動及び働く場であるデイセンターやワークセンター、大人の学びの場であるAcademy for Quality of Lifeがある。組織はQOLに焦点を当てた明確なビジョンがあり、8 domains(1 Emotional well-being:幸福な感情、2 Interpersonal relations:対人関係、3 Material well-being:幸福の材料、4 Personal development:個人の発達、5 Physical well-being:物理的な幸福、6 Selfdetermination:自己決定、7 Social inclusion:ソーシャルインクルージョン、8 Rights:権利)の元、クライエントを中心とした個別支援計画作成から評価までの流れが確立されており、それぞれにサポートワーカー(現場のスタッフ)、パーソナルアシスタント(個別支援計画作成者)、クオリティワーカー(8 domainの評価者)、家族などがサポートできる仕組みとなっている。(2)Academy for Quality of Life(障がい者のための大人の学校)Academy for Quality of Lifeとは障がい者のための大人の学校であり、8 domainsを元に約50コースが準備されている。クライエントはシラバスを参考にコースを選択し、週に1回のペースで学校に通っている。それぞれが「マップ」というスケジュール帳を持ち、選択したコースの日程や学んだことなどを自らの手で管理している。コースの内容は主に体験型とディスカッション型があり、体験型では「料理教室」、「美容教室」、「創作教室」また重度障がい者に特化した「感覚刺激の活動」など、ディスカッション型では、「生と死」「性」「犯罪」「人間関係」「アルコールと薬物」「多文化交流」など様々が準備されている。私は、「死」というテーマのコースに参加したが、ディスカッションAcademy for Quality ofLifeの外観を通じて時に笑い時に涙を流すなど大変濃い時間を過ごすことができた。クライエント同士が体験談を話し、それを共有することで死にも様々な考えがあり、感情のコントロールもできるようになるとのことであった。また、多文化交流ということで、日本の葬儀や宗教について発表したが、?43?