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3.今回の研修で得た成果について(日本の施設で導入・利用可能なもの)1 ?デンマーク政府(SOCIALSTYRELSEN=社会省)が出している障がい者のセクシャリティ支援に関するガイドライン(Seksualitetpadagsordenen)の活用。2 ?デンマーク、スウェーデン、オランダのセクシャルワーカーの実践から学んだサポート及びスタッフ育成についての内容。3 ?住まいの場におけるセクシャリティ(異性間の交流や同居、カップル支援、結婚や子育ての取り組み、性的欲求の解消など)についての導入。4 ?日中活動や余暇支援におけるセクシャリティ(異性間の交流、出会いの場、性教育、マッサージなど)についての導入。5 ?インターネット等を活用した情報提供手段の活用。今回の研修での最も大きな成果は、日本では触れる事のないセクシャリティにおけるさまざまな視点であり、「What is sexuality?~セクシャリティとは何か?~」を学ぶべきだというセクシャルワーカーたちの提言であった。ヨーロッパ諸国と比較すると、歴史や文化の違いにおいて大きな違いがあり、その理念をそのまま日本で導入する事は難しいと思える。しかし人種や障がいの有無に関わらず性的欲求や興味関心は必ず存在し、それらが文化を理由に阻害されることがあってはならない。具体的支援を学ぶことより、まずはセクシャリティについてディスカッションを通じて皆で考えていかなければいけない、その部分に今回の研修で気付けたことが私にとって一番の成果である。4.今後の研修生に対するアドバイス海外渡航がほぼ初めての状況でも無事に研修を行うことができたのは、事前準備を繰り返し納得するまで行ったからである。そうすることで、研修出発までの不安を乗り越えることができ、多少のトラブルにも臨機応変に対応できた。1研修国の文化や生活、研修先についての情報収集、2英語などの研修先の語学力向上やコミュニケーション手段の獲得、3何を学びたいのかという明確な目的意識、4思ったことや感じたことがすぐに表現できる積極性の4点を準備・訓練しておけば、経験が浅い方でも充実した海外研修を行うことができると考える。帰国後に待っている自らの成長を楽しみに、臆することなくチャレンジしてほしいと思う。5.参考文献・URL・器具等(日本の施設で導入・利用可能なもの)『Seksualitet pa dagsordenen』デンマーク社会省ホームページhttp://www.socialstyrelsen.dk『デンマークにおける知的障害者の性的自由を保障するための性指導実践』総合社会福祉研究第31号狭間郁野2007年10月号『スウェーデンにおける知的障害児に対する性教育-イェーテボリ(Gёteborg)市およびパティレ(Partille)市での間き取り調査をもとに-』高知大学教育学部研究報告第71号171-177山田志保是永かな子2011年?49?