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Ⅰはじめに私は、2つの大きなテーマを持ち、4カ国の研修で日本で活用できる手段を見出したいという思いから、2ヶ月もの長期研修に参加を希望した。第1のテーマは、各国の保育サービスのありかた、支援方法の取得である。近年の仕事を持つ母親の負担はかなり大きい。遅くまで会社勤めをし、保育園の降園に夕食の準備や家事をこなすことで、母親自身のストレスは相当なものであり、母親自身に余裕がなく、また子育てに自信も持てない。さらに、核家族化や近所との希薄な関係性なども加わり、状況は悪化するばかりである。近年の保育サービスはこのような背景を配慮した形態になってきている。しかし、過剰な保育サービスの陰で、子ども達の心は揺れている現状を保育士として心苦しく感じる事柄が増えている。子育て支援の現場である保育所が、親向けではなく、子どもと保護者の双方により良い保育サービスが提供できる実践方法をそれぞれの国で習得したいと考えた。第2のテーマは、各国のカリキュラムについての理解である。その中でも、日本では、国際人を育てる、グローバルな感覚を育てる、という点についてはっきりとした概念がないまま、外国語の早期教育の導入を行うことが真の国際人を育てるという概念があるが、はたしてそうなのか?ヨーロッパでは、移民の社会的な問題をふまえ、国際人として子どもを育てる軸にもなる教育カリキュラムに基づいた実践方法を、幼少期の保育の中でどのように展開しているかを研究したい強い気持ちがあった。上記の大きな2つのテーマ以外の研修目的も何点か持ち、研究したいテーマにあった施設を選択し、研修の受け入れをしてもらうまでは、今までに経験したことがないほどの難関であった。しかし、成田空港に着くと、数ケ月前の不安な気持ちは消え、実現できるまで、ご協力いただいた方への感謝の気持ちで心は満たされ、これから始まるヨーロッパ研修生活に期待で胸を膨らませた。ⅡイギリスロンドンEffra Nursery School and Early Years Center(4月21日~5月4日)~保育園児童センター~(1)施設の特徴についてイギリスの保育制度:2歳の誕生日過ぎ~5歳就学前まで、38週間15時間は無料で預けられる。この時間数の中で、保護者が保育時間を決めている。早朝・残留保育は別途料金を払い預けるこ?72?