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すると言う。そして、パーティやイベントで演奏をして、CDアルバムを作り販売もしている。もっと彼らの魅力を紹介したいが、このセンターの説明をする。ここは、デンマークの行政区コミューン(kommune=地方自治体)の運営するワークショップ(作業所)、障害者の日中活動場所の1つである。日本の地域活動支援センターや就労継続支援B型の施設と同様の機能を持っている。もっとも、制度の仕組みや職員、利用者の個々の意識は違う。利用日は、基本的に週4日間で、それ以外の平日の一日は、グループホームで洗濯などの日常作業や諸々の手続き、もしくは、通院をする日となる。ここで勤める職員は、公務員である。職種は、ペタゴーと呼ばれる専門の教育を受けた生活支援員などが中心である。ちなみに公務員と聞いて、管理社会意識により人間味を隠した人物像を思い浮かべないで欲しい。笑顔が輝く魅力があふれた方々である。そして、利用者らへの愛を感じる。その愛情とバンドメンバーの魅力が社会の光であると自信を持って活動をしているから、「プロ」の言葉につながったのであろう。その後に、「機織り」「芸術(絵画・版画)」の部門も視察させていただいた。当然、どの部屋でも、そこにいる方々の個性が輝き創作活動に自信をもって取り組んでいた。また、視察時の人の紹介で誰が「職員」、「利用者」などと立場的な区別を聞かなかった。「誰もが豊かに暮らす社会」と言う社会福祉の目的を考える際に、制度や建物、作業や居住空間などの議論をする必要もあるであろう。しかし、今回の視察で、何より、個人の意識が重要であると感じた。社会で暮らす個々の人々、それは障害者、高齢者、児童などとくくり、人を福祉の対象と考える事ではなく、自分自身を含めてすべての人々が、社会の誰もが満足できる方法を考える事が大切なのでないだろうか。3.4月22日15:00~16:45視察:Edel kaer(障害者グループホーム)対応者:Susane報告者:瀬川真由美デンマークでは知的障害者・高齢の知的障害者・後天的障害者(事故や脳梗塞など)のグループホームはそれぞれに設置されており、運営主体は北フュン島コミューンの社会福祉課、建物は住宅公団が建築する。入居している障害者も敷金・家賃の負担がある。まずは知的障害者のホームから見学させていただく。建物の中は陽射しの入る大きな窓と10人程が集うことのできる十分な空間があり、清潔でゆったりとした印象であった。この建物には6人が共同生活をしている。ここに16年住んでいるというヤコブの部屋には大好きなサッカーチームの写真が所狭しと飾られていた。部屋の中は自分の好みに合わせてアレンジできる。世話人といえども個人の持ち物を?6?