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みのようだ。この園には沢山の部屋があり、子供達がごっこ遊びの出来るスペースやアトリエが常備されている。もちろん芸術的な設備だけでなく、子供の安全を考慮した環境が整備されている。例えば園庭は0・1歳用、2・3歳用、4・5歳用と各年齢クラスに隣接するように3カ所設置されている。事故のリスク回避はもちろんだが、各年齢に合った遊具が配置されている。流石フランス文化に影響されているのか、昼食のおかずは少ないものの洗練された味付けで美味い。(2)大人の介入を求める子供達4・5歳のクラスに同伴し、園庭で遊んでいた時の話である。「見て、見て!」子供達が頻りに駆け寄ってきてはこう話しかけてきた。遊具の手すりを使った棒滑りや、鉄棒に見立てて前まわり等を披露してくれた。日本の保育と欧州の保育の様子には一つ大きな違いがある。欧州の保育士は、保育の中で子供の遊びに入り込むようなことはあまりない。一緒に遊ぶのではなく、少し離れた場所で客観的に子供の様子を観察することに保育のアスレチック遊具で遊ぶ園児達重要性をおく。保育の仕方には様々な手法と賛否両論があるので、ここでは深く立ち入らない。しかし一つ言えることは、日本でも、ヨーロッパでも子供は遊びの中で、大人との関わりを求めることだ。大人に認めてもらうことで自分たちの自尊心を高める子供の特性は万国共通なのだと実感した。(3)異文化を結ぶコミュニケーション多民族国家であるSwissでは、保育・教育施設が文化や言語の違う人々の社交の場としても活躍しているという。それぞれの民族は、言語や文化の壁を作りお互いに孤立したコミュニティーを作る傾向がある。そこで子供達が地域の保育園に通園を始め、イベントや懇談会等に参加する機会が増えると、異文化間での関わりも増えるという。保育士も他国からの移民が多数いる。そしてMontellyでは、職員間の共通認識を高めるためにクラス会議、全体主任を含んだ会議、職員全体会議といったコミュニケーションの時間を大切にしている。多民族であるが故、人はそれぞれ違う価値観を持っていることを自覚し、お互いが理解しあうよう努力と時間を費や園庭で色遊びを楽しむ園児達?27?