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今回見学したPlaycentreの施設全てが備えている遊具といえば、大工用の工具である。子供達は本物のノコギリで木材を切り、トンカチと釘を使って木材を固定するといった大工遊びが大好きである。いったん一人がトンカチを持ち出すと、Playcentreが工事現場の騒音に包まれてしまう程である。失敗すれば怪我のリスクが高い実体験の遊びが可能なのは、親が一緒に付き添っているからであろう。(3)biculturalNew Zealandの教育には西洋文化だけでなく先住民であるマオリ文化の影響が強い。ワイタンギ条約からも先住民であるマオリの文化との共生への試みが伺える。何よりも教育カリキュラムであるTe Wharikiがマオリ文化への尊重を物語っている。マオリ文化は、口承で伝えられるため、その言語を使う人がいなくなった時点で消滅してしまう。現在では学校でもマオリ語が教育カリキュラムに導入される等、マオリ文化を保守する運動が盛んになっている。さて、NorthshoreのPlaycentreでマオリ語学習セッションを見学させてもらった。参加者は言葉を何度も聞いて発声することで習得していく。様子を伺っていると、急遽先生の一人に声をかけられ、私も学習セッションに参加することになった。もちろん他の参加者のようなレベルではないので、個別指導となった。ブロックを物に見立てながら一連の言葉を習得するといった内容だ。先生はまるで赤子に話しかけるような眼差して私に話しかけてくるものマオリ語レッスンの様子だから、私も分からないなりに真剣になってそれを真似る。理解しようと英語で質問しても、一切答えてくれない。何度もおうむ返しをする。人と人の?がりで伝承される教育を受けていると、次第に乳幼児期の親子の関わりを仮想体験しているようで、社会性を育む上での多様なコミュニケーションの積み重ねの重要性を実感した。さて、ジェスチャー等を含めて、理解しようと気持ちを寄り添い合わせようと努力すると、やがてその言葉の意味合いやニュアンスが分かってくるのだから不思議なものだ。?Ko Kyorei te Marae. Ko Takao te maunga. Ko Kawaguchi te awa. ?Ko AIR NEW ZEALANDtewaka.KoJAPANteiwi.KoAtsushiOsadatakuingoa.TenaKotouTenaKatoa.?(共励が私の所属する職場〈Maraeは本来、教会という意味合い〉です。高尾山が私の山です。川口川が私の川です。New Zealand航空でここへ来ました。日本が私の国です。長田豊司と申します。皆さんこんにちは。)1時間の個別指導を経て習得したものが、マオリ文化の正式な挨拶の仕方である。この挨拶に含まれる自己紹介の順序から、いかにマオリ文化が所属する社会や先祖、地元の自然を尊重してい?36?