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kaigaikenshu_42
2.Inspired Riding(5月4,11,21日6月12日)~障がいの有無に関わらず乗馬を受入れている施設~テキサス州のスミスヴィラにあるこの施設は、州立公園近くの森を切り拓いて作られており、気持ちのいい空気で満たされていた。メインアリーナと丸馬場、馬具置き場兼クラブハウス、10エーカーの放牧地があり、現在4頭のレッスン馬、3頭のトレーニング中の馬がいる。指導員2名、ボランティアが5名で、スタッフ全体のまとまりが感じられた。障がいの有無に関わらず乗馬を受入れているとのことであったが、実際には競技を目的とした障がい者乗馬は今のところやっていないとのことであった。しかしながら、驚くほどに大人しく従順な馬が揃っており、障がい者乗馬にも十分に対応できると思われる。〈レッスン〉ここでは5歳の初心者の男の子のレッスンについて見て行こう。兄弟で通って来ており8歳の兄も同時にレッスンを受けることになった。5歳の小さな子が大きな馬に乗っている、リードロープも無しに、である。初めて見たときには非常に驚き、大丈夫なのかと心配になった。アリーナの周囲には柵が無く、周りは広大な放牧地である。馬が不安定になって走り出したらどうするのだろう。緊張しながら様子を見ていると私の心配は杞憂であることがわかった。馬たちは完全に指導員のParrish氏のことを信頼している。落ち着子どもでもリードロープ無しで乗馬出来るいてParrish氏の指示に従い、小さな子どもに協力している。Parrish氏がレッスンで伝えることは1自分の気持ちと身体を感じる。2自分がどうするかを考える。3自分は出来るのだと信じる。4馬と共に楽しむ。以上のような「心の目標」のようなことが多い。もちろん技術的な事柄も指導するが、その人のマインドが大切、と考えている。指導をする際は、その人の能力を超えた無理な課題を与えず、ゆっくりと着実に成長できるように忍耐強くなることの必要性も話されていた。〈指導法〉日本の乗馬クラブでは、どうしたら馬を乗りこなせるか、を目的とした技術的指導のレッスンが一般的である。Parrish氏はなぜマインドに重点をおいているのだろうか。12年前、Parrish氏は落馬して肩から腕にかけて大けがをしたそうである。子どもの頃から馬が大好きで乗馬のキャリアも長い彼女であっても復帰するまでには長い時間を要した。馬とのコミュニケーションの指導右がParrish氏?53?