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復帰を阻んだのは恐怖心である。まず、馬に近づくこと、触れる、乗る、乗って動く、指示通りに馬を動かす、初めて馬に関わる人たちの経験を追体験したともいえる。その過程で分かったのが「自分の気持ちの大切さ」。想像して欲しい、2人でチームを組んで仕事にかかるとする。ひとりはダメだ絶対出来ない、と思っていることをもう一人のやる気だけで成功させることが出来るだろうか。隣の人が恐怖に震えているのに、自分だけのほほんと過ごすことが出来るだろうか。馬との関係も同じである。乗馬という人馬一体の共同作業を行う時に人間が恐怖心を持っていたり、反対に、支配してやらせよう、などと考えていたら良い乗馬の時間となるだろうか。人間の気持ちは馬に通じるのである。馬が進んで協力出来るような自分のマインドを持つ大切さに気が付き、そのような指導を実践している。このことは人間関係についても置き換えて考えることができる。たとえば障害のある人に偏見を持って接していたらどうだろう。表面上は取り繕っていても内面の気持ちは伝わるものである。自分がそのように思われているのに、うわべだけ調子良くあしらわれたらどんな思いがするだろう。馬が大好き!3.Michael Vermaas氏の乗馬レッスン(5月10,30日)~アメリカトップレベルの乗馬トレーナー~乗馬療法を提供するには自身の乗馬技術は必須である。幸運にもアメリカにとどまらず世界的にもトップレベルにあるトレーナー(指導者)のMichael Vermaas氏の乗馬レッスンを受けるチャンスがあった。簡単に彼の経歴を紹介しておく。オランダ出身、10歳で乗馬を始める。ポルトガルやイギリスに移動しながら乗馬の技術を磨いくと共に一流の指導者のアシスタントを務めて指導法を習得。調教も手掛けており、イギリス王室やサウジアラビア王家の保有する馬のトレーニングも行っていた。現在はアメリカ、テキサス州を拠点としてアンダルシア馬の育成施設での調教や各種クリニック、競技会の公式審判員として活躍している。Vermaas氏は本当に馬を大切にする人物であった。レッスンを始めても馬の動きに不具合を感じたら中断して原因を確認し、その場で中止してしまうこともある。その場合レッスン料は発生しない。つまり収入にならないのである。自分の不利益になることでも馬を大切にして、真摯に向き合っている。Vermaas氏(左)色々な相談にも乗ってくれる。レッスンの内容は1胸を開く2前方を見る3脚を使う4腰の随伴5手綱でコンタクトをとる、といった基本的な点について指摘を受けた。基本をなおざりにせず丁寧に行えば身体に変化が現?54?