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糸鋸で切り出す作業、金属加工、組み立て作業、広告折、箱折作業など多種多様であった。学校の部門は、主に知的障害のある生徒が通ってくる。クラスは、5つあり生徒がいない教室などを見学させていただいたが、ゆったりとした家庭的なつくりである。アトリエの部門は、少し離れた学校の校庭の先の建物にある。ここでは、主に芸術的な活動が行われている。基本は、ケアホームの日中活動と位置付けされていて、工業作業に向かない方や、もっとゆったりとした環境を望む方の作業の場である。ある一日では、利用者合計8名が、絵画、植木鉢デコレーションを行っているグループと、ハーブオイルづくりとゲームなどをするグループと二部屋に分かれて活動していた。ケアホームは、8か所が村に点在している。残念ながらプライバシー空間との理由でそこへは案内してもらえなかった。・研修の日々作業体験をアトリエとワークショップで4日間、そして週末のバザーのようなイベントに1日参加した。当初、この事業所の研修は、工業部門の責任者Markus Bortersさんが英語を話せないのでと1、2日程度と言われていた。しかし、初日の様子で1週間に渡って研修をさせていただくことが出来た。総括責任者のAdrian Studerさんは、英語が達者で初日に、案内や私の質問に丁寧に答えて下さった。英語で障害者を最近「handicapped person」と言わず「people with special花火の打ち上げ台を作っていますneeds」等と表現する事から「私たちみんな特別な必要性があるから、みんな同じだよ。」と話していた事と、その基本的な理念の平等感が個々の職員と利用者との関わりに実践されていた事が印象的である。ある利用者(工業作業班でいつも自由に歩きまわり誰かと話している方)は、「障害者」を誇りも持って生きていると言っていた。電車で混乱し、警察官に連行された時に「障害者」としっかりと説明して、自分で帰ってきたエピソードを笑いながら話してくれた。そんな利用者の自立性と、自由を至る所で感じた。時には、学校の校庭で作業時間にブランコに乗っている利用者を見かけたこともあった。そして、みんな積極的で私の事を見かけると様々な言動で反応や交流をしてくれた。毎日昼食後に、何人もの方とピンポンを楽しんだ。職員も個性的で、気取らない方ばかりであった。ほとんどの職員は学校で専門的に福祉を学んだことが無いが、この仕事に就いた後に学び、資格などを得て働いていると聞いた。スイスには、専門的な学校へ進学せずに、すぐに職に就き、学びたくなった時に、働きながら学ぶ仕組みがある。工業部門の責任者のMarkusさんも、昔は大工さ作業中も笑顔。自家製そっくり人形?74?