ブックタイトルkaigaikenshu_43

概要

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２．Institute of Family Therapy (IFT)（5月15日）～家族療法専門機関～(1)組織概要英国最大の家族療法に関する組織で、1977年に設立された。家族・カップルそして個人のための系統的心理療法に関する臨床と質の高いトレーニングの提供を行っている団体である。(2)カップル・セラピーIFTでは、毎月1回、家族療法に関する‘Workshops and Conferences’が開催されている。筆者が英国に滞在した2015年5月には‘Playing with problems in couple therapy’という講義が開催され、筆者も受講した。ここで対象となるCoupleとは、夫婦や恋人などの人生をおくる上での重要なパートナーを指しており、配偶者間の様々なトラブルを解決していくためには、彼らのフィーリングを聞くだけではなく「経済」と「生活時間のタイミング」を把握して、両配偶者がどのようにお互いの生活を経営していけばよいかを話し合えるようにすることが重要なポイントであるという内容であった。３．Meriden Family Programme (MFP)（5月18日～6月4日）～障がい者と家族の支援機関～(1)組織概要4 4Meriden Family Programmeは、支援を必要としている家族全員に対して専門のセラピストが家4 4庭訪問をして支援をしていくアウトリーチ式家族支援技術の研修機関である。家族メンバー一人4 4 4ひとりを支援するための支援技術を普及するために、1998年より約17年間支援プログラムの開発を行っている。支援対象については、精神障がい者をもつ家族が大半を占めるが、そのほかにもLDの子どもをもつ家族などに対しても行われている。この組織は国民保健サービス（NationalHealth Service）が認定する国の公的なシステムに拠点を置いている。次頁の写真（左）は、バーミンガムのNHS内にあるメリデン・ファミリー・プログラム研修所の建物である。MFPにおいて目指されるべき支援のモデルは、次頁の写真（右）にある‘The Triangle ofCare’が形成されることである。即ち、「Service User（障がいのある本人）とCarer（家族介護者）とProfessional（専門職）が相互に繋がり、お互いの持っている知識や技能をお互いに利用することが出来る状態」になることにより、障がいのある本人も家族メンバーも、いたわりあいを持ちながら各人の自己実現を目指すための生活を成り立たせることが可能になり、ひいては家族全体の精神的健康状態が向上していくということが臨床実践の経験のなかから導き出されてきた。この‘The Triangle of Care’が形成されるためには、「家族こそ当事者を最も理解しており、? 107 ?