ブックタイトルkaigaikenshu_43

概要

kaigaikenshu_43

(3)アクティビティとイベントビレッジ内の全ての居住者が利用できる。ほとんどのアクティビティやイベントは無料で参加できるが、ヨガや太極拳、絵画教室など有料のものが一部ある。イベントコーディネーターと呼ばれるスタッフがイベントを計画・実行している。アクティビティやイベントは内容も充実しており種類も豊富。非常勤の理学療法士もエクササイズクラスを行っており、セラバンドや重錘バンドを用い、個々に応じた専門的な指導も行われていた。施設内では小型犬を飼えるので、エクササイズに可愛いペットを連れて参加される利用者もおり、きついエクササイズの合間に小型犬が参加者を和ませてくれる事もあった。広い敷地内にはトレーニングルーム、ビリヤードルーム、グリーンハウス、キルティング・クラフトルーム、（トロントの北にあるムスコカと呼ばれる地域をイメージした）ムスコカラウンジ。図書室にPCルーム、高級感漂うレストランなど、大小様々な部屋があり、研修期間中は中央にあるチャペルで地域の子供たちの演奏コンクールが行われていた。また、施設に隣接している地域の公民館で行われるビンゴ大会への参加。ご家族や知人が訪ねてきた際には、レストランで一緒に食事を取ることが出来、施設の食事を綺麗に皿に盛りつけて提供してくれる。ビレッジでは常に地域住民と触れ合う機会が持たれている。スタッフから入居者に対して、参加の声掛けは行うが強制的ではなく、自己の意志を一番に尊重しているとの事だった。自己選択・自己決定。これらが行えるにはいくつかの選択肢があること、自己の意志を尊重することが重要である。そしてこれがQOLを高め、その人らしさを形成していくのではないかと感じた。研修中に入居者さんの一人がディナーに誘って下さった。レストランで美味しい食事と楽しい会話を楽しんだ。私がトロントで感じた事。アクセッシビリティ（Accessibility）が良いという事。平坦で高低差が少ない地理的な利点で車椅子や歩行で出かけやすいという建物や社会へのアクセス、そして上記で述べたような地域に対するアクセス、そして何よりも移民の多さにも表れるように他者を広く受け入れる精神的なアクセスが行いやすい国だと感じた。蹄鉄を投げて遊ぶ“Horse Shoes”などが行われる屋外ムスコカをイメージしたカヌーのあるラウンジ?27?