ブックタイトルkaigaikenshu_44
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である。ERCにはコンピューター・メディアリソースセンター、フィットネスセンター、カフェ、そして障碍のある子供をサポートする機関が入っている。モリーンさんが最初に案内してくれたのは、Ed Robertsの写真が飾られているミーティングルームで、Ed Robertsの成し遂げた功績について説明してくれた。Ed Robertsと他の障碍者運動家が中心となって1978年にサンフランシスコ州政府広場を占拠、約1カ月間に亘って行われた座り込み運動について触れた。その運動は、政府が障碍者にとって障壁となっているバリアを取り除き、障碍者が社会にアクセスできるようにする法案に署名するまで行われ、モリーンさん自身もそのデモに参加したそうで、ERC内のロビーの壁一面に、その時の様子が大きく描かれている。就労支援の一環として行っている、コンピューターテクノロジープログラム及びコンピューターの修理をしている部署を視察、視覚や聴覚に障碍がある方にとってコンピューターは補助具として有効なものであるとのこと。ERC内にあるThrough the Looking Glass(TLG)を訪問、ここは障碍を持つ親子の子育て支援機関である。TLGは、1家族セラピー、2障碍を持つ親の親権、2 Early Head Service(早期介入サービス)という3つの柱で構成されている。家族セラピーでは、障碍を持つ親が抱える精神的なストレスを軽減する為のカウンセリングを提供、親権問題については、親が障碍を抱えている場合、容易にChild Protection Service(CPS)を介入して親権を失ってしまう事を防ぐ為に、弁護士と協力し裁判所との交渉を行う。裁判所との交渉が2年間に及んだ事例もあるようだ。EarlyHead Serviceでは、乳幼児の抱き方など子育てに関する具体的な方法をSensory Integration(視覚、聴覚の感覚統合)に働きかける趣向を凝らしたプレイルームで支援を行っている。4.4月13日10:00~11:30講義:「アメリカの社会福祉制度について」対応者:Mrs.Cindy Ford(カリフォルニア州公認マリッジファミリーセラピスト)報告者:正木陽子セラピストであるシンディ先生より、精神障がい者のピアモデルである“クラブハウスモデル(The Clubhouse Model)”の紹介を受けた。クラブハウスモデルは精神障がい者に特化した相互援助を基盤にしたモデルである。そこに通っている人はクライアントとは呼ばず、メンバーと呼ぶ。職業訓練の役割も果たすが、自分たちが一般の人と変わりがないという感覚や所属感を与える場所として機能しているところに、このモデルの独自性がある。サンフランシスコ近郊のコンコードにあるPutnamクラブハウスの紹介も受けた。児童福祉における子どもたちへの支援として、アメリカではまず家族再統合に向けた取り組みがなされることが分かった。家族との関わりがとても重要視され、子どもへのケアやセラピーはもちろん、家族セラピーも必ず同時に行われ、できる限り子どもと保護者が一緒に暮らし続けら?7?