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概要

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れる努力が社会全体で行われている。保護者がトレーニングやセラピー、支援を必要としているケースは多く、保護者への支援は児童福祉において避けられない対策である。これは、日本においても同様であるが、日本では保護者への教育や支援を行う機関やセラピスト、また養育スキルを向上させるトレーニング制度は確立されていないように思う。児童福祉は子どもばかりに目を向けるのでなく、保護者の支援・教育無くして進展は望めない。また、シンディ先生がセラピストとして実際受け持った男児とその家族の例を挙げながら、社会的養護を受ける人、また精神疾患を抱える人への支援の在り方や経緯を教えていただいた。さらに、現場で働く職員として、自身の健康をいかに保持するかは重要な課題であり、バーンアウトしてしまわないためには、ただ、休暇を取るだけでは不十分で、意識を他に向けることが必要となる。アメリカでも日本でも、福祉の現場で働く職員のバーンアウトは問題であり、どうすれば長く職員が働き続けられるのか、職員の健康保持、意欲保持について今後さらに考えていく必要がある。5.4月13日13:00~15:00講義:「アメリカにおける社会的養護」講師:Dr.Roger Lum(カリフォルニア社会福祉教育センターセンター長)報告者:正木陽子カリフォルニア社会福祉教育センターは、児童福祉、メンタルヘルス、高齢者福祉という福祉の現場で働く人々が効果的な支援者となれるよう教育、サポートするためのセンターであり、教育プログラムの提供や学生への奨学金の給付などを行っている。そこのセンター長であるラム氏に今回アメリカの児童福祉についてお話を伺った。児童の虐待やネグレクトが疑われる場合のガイドラインが設定されており、全てのケースはこのガイドラインに沿って対応が行われている。アメリカでは児童の虐待やネグレクトの通告義務が学校の教員、医師、福祉業務従事者などに課されており、通告しなかった場合には罰則も存在する。児童福祉の最大の目的は、家族再統合であり、安定した永続的な家庭環境の構築を重要視している。そこで、子どものケアと同様に家族へのケアやペアレントトレーニングも大変重要視される。子どもを含む家族がその地域で支援を得ながら安定した生活を送ることができるようになるために、地域を基盤としたサポートチームを形成できるようにしていく。この取り組みはラップアラウンド(Wraparound)アプローチと呼ばれ、現在のアメリカの児童福祉の考えの基盤となっている。家族の再統合が難しい場合は養育の連続性を考え養子縁組ができる努力がなされる。学童期になると養子縁組は難しく里親や施設に預けられる傾向が高い。その場合でも関係の継続性を考え、確実で持続性のある大人の援助がない場合にソーシャルワーカーは子どもをサポートシステムから切り離すことはできない。関係の連続性(パーマネンシー:Permanency)がとても重要視されているのである。これは、子どものメンタルヘルスにとってもとても重要であり、施設?8?