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概要

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ここは障がい児の保育園・幼稚園と一般の保育園・幼稚園が併設されている。どちらも0歳~6歳までを対象にしている。デンマークでは保育園は0歳~3歳、幼稚園は3歳~6歳と決められているが、一般的に出産時から保健師のフォローが付き、1年は育休が取れ、可能な限り子どもを一般の保育園に入れたり、保育ママ(p.35)に預けるため、障がい児クラスに入ってくるのは大体子どもが3歳になっオムツ交換台とリフトた後である。そのため、障がい児クラスは健常児であれば保育園に該当する3歳年齢時の段階から、6歳児たちと一緒に活動を行っていた。ここの障がい児クラスに来る子どもは重複障がいを持つような子どもで、自閉症の子どもは別の市の自閉症児専門の保育園・幼稚園に行く。一般クラス・障がい児クラスの全ての児童に個別の保育計画が存在し、保育計画は保護者を含めて作成される。その保育計画に基づいて保育が行われる。日常の様子も毎日保護者と連絡を取り保護者へのアドバイスも行う。目標設定など、親との合意に持っていくのが難しい場合もあるが、普段から子どもにとっても親にとっても安心できる場所であることで保護者とも良好な関係を築けるよう努力をしており、保護者の多くは好意的に受け止めているようであった。一般クラスは全員保護者が送り迎えを行うが、障がい児クラスの児童は車に乗せるために特殊な器具が必要な場合も多く、障がい児タクシーで登園する子どもも多い。タクシー登園の子どもの保護者とは毎日顔を合わせるのが難しいため、保護者との情報共有の手段としてインターネットを使用している。障がい児クラスには至る所にリフトが設置されており、またオムツ交換台も上下移動ができたりと物理的な面で職員の身体的負担を減らすことも考えられている。デンマークは労働環境について高い意識を持った国なのである。障がい児クラスの活動内容は、午前中に歌の時間や一般常識を教える時間、個別のトレーニングの時間があり、午後は自由遊びを行った後、15時ごろには帰宅する。トレーニングもできる限り本人の負担にならず一般の幼稚園に通っている雰囲気を出せるように意識している。可能な子どもは一般クラスの活動に参加する場合もある。できる限り小学校で普通クラスに参加できるよう努力は行っているが、障がいの程度により、難しい場合が多い。普通クラスでは個別トレーニングの時間は自由遊びに当てられる。障がい児クラスは児童2人に対し1人の職員配置であるが、必要に応じて1対1になったり、3対1になったりする。障がい児クラスには教員(Paedagog:ペタゴー)の他に理学療法士・作業療法士もおり、スピーチセラピスト・臨床心理士も市から派遣されている。障がい児クラスはお弁当を持ってくるのに対し、一般クラスは給食であった。また、どちらのクラスにも里親宅から通っている子どももいて、里親委託の普及率の高さが伺われた。(2)Bornehuset Dragen(ドラゴン:保育園・幼稚園)ここも保育園と幼稚園の統合施設である。保育園の定員は9名、幼稚園の定員は30名であるが、幼稚園は教育上の観点から25名までとしている。現在は保育園児5名、幼稚園児19名が通っている。?34?