ブックタイトルkaigaikensyu45
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? 6 ?2.4 月24 日 月曜日 13:30 ~ 15:30 講 義:「デンマークの福祉システムについて」 講 師:Momoyo T.Jorgensen 報告者:南東北相談支援センター 主任介護支援専門員 佐藤 真希子 まず初めはMomoyo 先生が所属されているNordfyns Hojskole(ホイスコーレ)についての説明があった。ホイスコーレとは簡単に言うと「大人の学校」「人生を学ぶ学校」と言われるが、デンマーク哲学者の「人は死ぬまで学ぶ場所を与えられるべきである」という思想のもと18 歳以上の成人を対象に、生徒が心から湧く動機を昼夜問わずどの時間でも見つけることができることを目的とした、専門学校ではない全寮制の学校である。コースは、千葉忠夫氏が開校した日欧文化交流学院の足跡を残す短期研修部のほか、デンマーク人のみ入学するライフラインコース、ジェネラルクラス、ライフスタイルチェンジコース、様々な国籍の生徒が在学するデンマーク語・文化コース、グローバルフーチャーコース(インターナショナルコース)がある。デンマーク政府は現在難民受け入れも行っているため、難民の生徒も在籍していて、ダイバーシティ(多様性)が特徴のホイスコーレと言えよう。 次にデンマークの福祉システムについての説明があった。デンマークは幸福度世界一と言われて久しいが、福祉の充実が国民に幸福感を感じさせている大きな一因と言える。しかしながら福祉を充実させるためには、税金を高負担することによって成り立つ。税金が高額であっても国民が政府の税金運用を信用しているから納得して納付し、また政府も国民の信用を確保するよう様々な努力を払い政策を行うといった良い循環が保たれている。国民の政治に対する関心が高く、国民主体で政策を作り上げる質の高い民主主義国家である。「ゆりかごから墓場まで」を実践しており、医療費無料化や生活保障費補助に加えて一番力を注いでいるのが未来を担う子どもたちの教育である。成人とみなされる18 歳までの義務教育10 年間の教育費無料といった費用負担だけではなく、子ども一人一人の素質を活かした教育が受けられるよう保育所・幼稚園の入園時期や小学校の入学時期を柔軟に設けている。小学校0年生という小学校に慣れる期間さえあり、子どもが安心感を得ながら楽しさを感じられる学校作りを行っている。 デンマークとはどの年代になっても学ぶ機会や自分を見つめ直す機会が国によって守られており、国民一人一人が各自素材を生かし、個別性を重んじている国家である。そして一生懸命学びながら仕事を続けることにより、保障が必要となった国民を支える税金を納付し、国民が共助で国家を作り上げているという意識の高さを感じた研修であった。