ブックタイトルkaigaikensyu45
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? 29 ?ホームソーシャルワーカーと療報酬請求が可能であるため、行った支援の記録も重要である。アセスメントや面接内容をスピーディに端末入力し診療報酬請求するほか、各職種と情報共有し、より良いケアを提供しようと努める。情報共有先には在宅期間中に担当していたソーシャルワーカーや看護師も含まれ、ホームソーシャルワーカーなど在宅医療から新たな情報が得られることも多い。勤務時間内に患者が亡くなられた場合は、チャプランとともに病室を訪れ、遺族とともにお祈りを捧げる。また遺族からの患者の今までの生活の思い出話を傾聴することも多くある。平日は毎朝、医師、看護師、ソーシャルワーカーでミーティングを行い入院患者の情報共有を図るほか、毎週水曜日には全職種が集まり合同ミーティングを行いさらに情報を深め共有化しケアの方針を決めるのである。印象的なのはチャプランが、その週に亡くなられた患者全員の名前を言い出席者全員で黙祷を捧げ、その後患者たちの話をして回想することである。回想は医療情報だけではなく、入院中や亡くなられた時の患者や家族の様子や言葉も話し合うのである。グリーフケアとして、ソーシャルワーカーは遺族に対し、1 ヶ月後にグリーフコール(電話)をして、落ち込み度合いをチャートに端末入力する。深い悲しみにくれている家族に対しては、同法人が行っているグリーフケアセンターを紹介する。当ホスピスで亡くなられた患者家族以外にも、担当地域で突然亡くなられた住民の家族にも電話をかけグリーフケアを行うと聞き大変驚く。ソーシャルワーカーによるグリーフコールに同席することができたが、ほとんどの家族が心配してくれていることに喜びを表し、中にはボランティアをしたいと申し出る家族までいた。このホスピスのボランティアは遺族の方も多くいる。(3)ホームソーシャルワーカーの業務 このホスピスは在宅ホスピスケアや緩和ケアにも力を入れており充実している。ホームソーシャルワーカーは、レジデンスソーシャルワーカーの役割に加え、患者の環境に合わせた社会資源やサービス、ボランティアの調整が必要となる。当ホスピスの担当エリアを15 チームに分けそれぞれ看護師、チャプラン、3 名のソーシャルワーカーが配置されている。ソーシャルワーカー一人が、35 名前後の自宅かアシスタントホーム(高齢者向け住宅)、ナーシングホームで暮らす患者を担当している。在宅ホスピスケアの受け付けは、患者本人やその家族、ホスピスや他病院のソーシャルワーカーの紹介など様々である。24 時間365 日コールセンターが開設されており、休日でも夜間でも新規患者の受け付けが可能な体制である。全患者は医師から、人生の終末期であることの説明を受けている。ホームソーシャルワーカーは、月曜日に新規患者の受け付けの確認を行い、緊急性の高い患者から順に、必ず5 日以内に患者が居住する場所に訪問し、必要な情報をアセスメントし、担当スタッフと情報共有を行う。 3 名のホームソーシャルワーカーに研修担当していただき、20 名以上の患者の居住地に同行訪問させていただいた。新規患者の初回アセスメント内容は、