ブックタイトルkaigaikensyu45
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? 58 ? イギリスの特別支援学校では、全ての児童に対してEHCP が作成されており、それに基づいた関わりが行われていた。教師やアシスタントティーチャーなど役割が分かれている中で、一貫した支援を提供できるものとして非常に重要な取り組みであると感じた。また、作業療法士としては、学内の学習支援に対して関わっていると考えていたが、実際には家庭の家屋改修にも関わっており、児童の生活全般に対する支援を行なっていた。学習を支援することが学校での役割だけではなく、学習環境となる家庭支援を行うことは非常に素晴らしいことである。2.Brunel University London (5 月8 日~ 5 月12 日) ?イギリス国立大学?(1) 施設の概要 Brunel 大学はイギリスの国立大学で、様々な学科が統合された総合大学である。キャンパスの中には、複数の建物があり、それぞれの学科が点在している。食堂や図書館も充実しており、その中にはボランティア活動の斡旋やクラブ活動のブースなど、学生自身が興味を見つけることができる情報発信の場も提供されている。(2) Disability & Dyslexia Service(障害と読字障害サービス)について Brunel 大学では、障害を持つ生徒をサポートするサービスが充実している。ここでは、体に障害を持つ生徒や、文章の読みに障害を持つ生徒のサポートを行なっている。主に、背中の痛みを持つ生徒に対しては、椅子の高さやモニター画面の高さの調整、生徒に適した椅子の提供などがなされる。読字障害についてのサポートは充実しており、読むことができない文章はスキャナーで映すと自動でデジタルボイスに変換され、イヤホンで聞くことができるようになっている。または、発した言葉を自動で文章に書き起こすこともできるという。ADHD(注意欠陥多動性障害)の特性を持つ生徒にはイヤホンが支給され、教員の声が直接イヤホンから聞けるようなシステムになっている。また、体が不自由な生徒は、生徒をボランティアとして雇い、移動や板書のサポートをしてもらったり、耳が聞こえない生徒のために講義に手話の人が同室することもあるという。大学で学ぶためのサポートが充実している。(3) Wydell 先生との関わり Wydell 先生は今回のBrunel 大学の訪問を調整してくれた方である。日本人でありながら、学習障害、特にDyslexia(読字障害)を専門とされており、Brunel 大学の心理学の部門長を10 年務支援を行う作業療法士のAlastair さんとWydell 先生