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概要

kaigaikensyu45

? 74 ?(2)Special Day Class(SDC)について この学校のSDC の学年構成は幼稚園?1 学年(5 ?7 歳)、2学年、3 学年、4 学年、5 学年?6 学年(11 ?12 歳)となっている。SDC のクラス構成には4 つのレベルがあり、Mild-Moderate( 軽度?中等度)、 Moderate special( 中等度)、Moderate-Severe(中等度?重度)、 Intensive instruction(集中クラス)に分かれている。Grimmer 小学校のSDC は4 クラスともModerate special に分類されている。 この区分けは、障害の種類にかかわらず、学びのニーズに対しての区分けとなっており、Mild-Moderate のクラスはカリフォルニアの学習目標に則った授業構成が行われる。一方で、Moderate special 以降のクラスでは、学習目標は個々に設定され、それぞれの個別指導目標(Individual Education Plan: IEP)が作成される。運動障害などが重度である場合でも、学びのニーズが小さい子どもはMild-Moderate に入ることもあれば、重度重複障害ではModerate-Severe に分類され、学びのニーズよりも個々の生活の自立に向けた指導が重視される。自分で食べることや、手を洗うこと、社会性の発達などに焦点が当てられる。Intensiveinstruction クラスは、主に自閉症スペクトラム症の子どもが多く在籍し、それぞれのニーズにあった支援を行う。ここでも社会性は重要な課題となる。それぞれのクラス構成はMild-Moderateが12 ?16 名に対して職員が4 名(1 名の教員と3 名のアシスタント)となるが、Moderatespecial、Moderate-Severe は12 名に対して4 名の職員体制となる。Intensive instruction クラスは学びのニーズが高いため、教員の配置が2 名の生徒に対して職員が1 名となるのが一般的であるそうだ。(3)Individual Education Plan(IEP)について SDC に在籍する子どもには、それぞれのニーズに合わせたIEP が作成される。IEP は、1 年ごとに見直しが行われる。そのため、学習の目的、課題、達成目標が明確であり、支援を行う必要性や継続性が明確になる。このIEP は、多くの専門家が評価を行うこととなっており、一般クラスの教員、SDC の教員、学校の責任者、作業療法士、言語聴覚士らが関わっており、その他専門の職種が必要に応じて参画するものになっている。(4)作業療法士の役割 作業療法士は、週に1 回学校に来ることになっている。SDC のクラスを担当する授業を行うことや、個別の訓練を行うことなどを担当している。この日は、幼稚園?1 年生のSDC の授業の場面を見学したが、9:00 ?9:30 までを作業療法士が担当する授業となっていた。構成や行う内容については、作業療法士が考え、道具も持参していた。この時はビンゴを行う課題であった。SDC の教室の様子