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概要

kaigaikensyu45

? 75 ?ビンゴカードに小さな赤いチップを置いていくというもので、通常のように穴を開けるものとは異なっている。注意深く数字を聞き、小さいチップをつまみ、目的とした数字の上に置き、次の数字のアナウンスを待つ。これらの一連の課題を目的として行なっている。作業療法士が教師とアシスタントに課題を伝え、それぞれの子どものサポートについてもらう。子どもによって課題が難しく感じる場合や集中できていない場合もあるが、教師やアシスタントがその時々で子どもをサポートしながら、それぞれのIEP の課題に焦点化していく。(5)その他のサービスについて 小学校には、作業療法士の他、専門職種として、臨床心理士、言語聴覚士、看護師らが勤務している。しかし、これは常勤ではなく、作業療法士同様、他の地区との掛け持ちであることが殆どである。(6)施設を訪問しての学び 普通小学校の中に、特別支援学校が併設されているようなアメリカの教育制度は非常に珍しいと感じた。日本においては、特別支援学級が制度として提供されている一方で、運動障害や重度の知的障害がある場合は、普通小学校に通うことは難しい。その子に合わせた支援を、地域でできることは素晴らしいが、少数の学生しかいない地域では、そのために支援をする側が孤立してしまう危険もある。それに比べると、アメリカの制度では障害度別になっているため、支援者同士の情報の共有がしやすい利点がある。また必要な人材を集中させることができることも有効である。Ⅶ おわりに 研修テーマとしていた「重度の障害児・者の生活支援と、教育現場における作業療法士の役割」について、複数の施設を訪問し、考える機会を得た。私が感じている日本との違いについて簡潔にまとめていきたい。(1)障害は病気ではない 日本において特徴的であった重症心身障害児・者施設は、海外では概念そのものが異なっていることを実感することができた。障害を病気ではないとして捉えているため、医師や看護師の必要性がないのである。確かに状態が安定している障害者の施設は看護師や医師の必要性は少なく、そういった施設は日本にも数多く存在している。日本で言ういわゆる「重症心身障害児・者施設」とは、超重症児という枠で示される方達のように常時呼吸器の管理が必要であったり、常時酸素吸入が必要であったりするような、医療的ケアの必要性の高い障害児・者も支援できる施設であ