ブックタイトルkaigaikensyu46
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? 14 ?には現在25 名程度とのことで、少ない印象を持った。現在は医師からの処方箋が必要であるが、認定を受けた管理栄養士が「栄養処方箋」を処方することができるようになる動きがあるようだ。十分な食事や水分摂取が可能となった場合、保険のために胃瘻ボタンを取っておくことはないようで、「本人が主体である」というデンマークの共通認識がここでも感じられた。私がすこぶる興味を持ったのは、「ミールフレンド(食べ友達)」といったものだ。高齢者協会が所持するボランティアグループとして存在しており、食欲増進等を目的とし、高齢者の自宅へ訪問して一緒に食事をする活動をしているそうだ。ボランティア登録者は多いものの、サービスを利用する高齢者がまだまだ少ないのが課題となっているとのことであったが、独居高齢者が増えつつある日本においてもぜひとも取り入れてほしい団体であると感じた。8.4 月26 日 ( 木) 9:00 ~ 11:00 視 察:ペタゴー教育 UC Syd Kolding (国立のペタゴー教育養成学校) 対応者:教育課長 Einar Gylling Dorup 報告者:水野 里佳この学校には現在、600 人程度の学生が在籍している。ペタゴーという言語はドイツ語の由来である。世界で学士としてペタゴーというものが確立しているのはデンマークだけで、1969 年に始まったペタゴー教育から現在までその教育形態は変化してきている。ペタゴー教育の目的として、ただ単に支援者としてケアにあたるのではなく、その対象者に対して、社会的に様々な視点を持ち、いかにその個々を発展させていくことができるかということにフォーカスをおいている。このペタゴー教育の理念に関してはデンマークの文化、社会、国民性などが織り込まれており、「他言語に訳すことが非常に難しい。」と、教育課長のEinar 氏は言う。学生たちは3 年半の教育課程の中で、理論とその理論を実践できるスキルを身につける。理論を生かして実践を行う実習期間は半年に及ぶ。ペタゴーの養成の場は全て国立のキャンパスであり、国として定められている基礎課程はどこのキャンパスでも同じ内容で受講できる。基礎課程をしっかりと身につけた後は、専門分野(幼児・児童・特別支援の3 つの分野に分かれる)・選択科目の授業があり、ここ最近注目されているのが、多職種との連帯である。現場において、自分の専門性は何か。強みは何か。を知っておかなければチームに参加することが難しい。そのため、基礎課程では日頃からキャンパス内の看護課程、療法士課程など、他の分野の人たちとディスカッションをする時間を設けている。その後、卒論として、ケースにおける理論と分析、発展の可能性を提起し、合格すれば卒業と同時に学士を得ることができる。途中でドロップアウトする学生は15%はいるというが、卒業後の進路は全員がペタゴーの道へ進む。今回、小学校でペタゴーとして働くYuki 氏より現場の声を聞くことができた。小学校に配属となった初年度は0 年生を担当していた(0 年生はペタゴーが子どもたちを教えることができる)。現在、彼女は学校と地域をつなぐコンタクトパーソンである。「学校と家庭は協力パートナーであ