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概要

kaigaikensyu46

? 25 ?Ⅰ はじめに 私は児童発達支援センターに勤務する保育士である。障害児入所施設や保育施設での勤務を経て「療育」という現場にたどり着いたのだが、「療育」とは何か?をずっと探り続けている。数年前から、保護者は何を思って「療育」に通うのか、何を期待するのか、受けた「療育」は良かったのか、悪かったのか、など保護者の「療育」に対するニーズについて興味を持ち、当センターにおいても保護者アンケートを実施した。もちろん、子どもにとって利益のあることを期待する回答は多かったが、それと同様に保護者の学びの場であることや保護者同士のコミュニティーが広がること、心安らぐ安心できる場であることなど保護者自身が「療育」を通して得るものを期待する声も多かった。そうであれば、支援者と保護者とが協力しながら何かより良い実践を展開していくことが必要ではないかと考えた。今回、この研修において、諸外国の障害児保育・教育の実践を実際に体験してみたいと思ったことはもちろんであるが、その中でも現場において、保護者支援(ワークショップ・コミュニティー・ミーティング・社会資源・制度・助成など)はどのように行われ、システムとして成り立っているのかを学び、現場に還元することができないかと思い、研修への参加を志願した。日本において何が機能していて、何がそうでないのか。制度、資金、マンパワー、哲学。様々な角度から考えることで、支援者に求められる保護者支援とは何かを検討したい。 Ⅱ アメリカカリフォルニア州 サンノゼ市 (4 月28 日~ 5 月16 日)1.John Muir Elementary School 内 Young Children’s Center  ? 3-5 歳までの就学前の障害のある子どもが通園するセンター ?Cupertino 学区内の小学校にあるYoung Children’s Center( 以下YCC) で約3 週間のボランティアをさせて頂いた。午前3 クラス・午後3 クラス合計6 クラス、60 名の子どもがバスで単独通園をしている。クラスは月・水・木・金の週4 日あり、火曜日はスタッフのミーティングや準備、関係機関や保護者とのミーティングなどの時間となっている。全体の75%の子どもが自閉症スペクトラム児である。その他、視覚・聴覚などに障害のある子どもも在籍している。クラスの人数は上限10 名で担任と3 名のアシスタントの合計4 名でクラスを運営している。また、自閉症スペクトラムの行動療法としてABA セラピーが導入されており、包括的アプローチComprehensive Autism Program(通称CAP)が行われている。クラスには常に2名程度のABA セラピストが入っており、個別的に子どもに付きながらプログラムが上手く進行しているか、成果はどうか、データを取りながら活動のサポートをする。