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概要

kaigaikensyu46

? 30 ?3. PHP(Parents Helping Parents) ?障害児を育てる親の支援団体?(1) 団体の主催する「Special need Education Basic Training」に参加障害児を育てる親・教師・学生等を対象に参加者が特別支援教育についての知識(法律や制度、システム等も含めて)を高めることを目的としている。このトレーニングはボランティアで当事者の親が講師となり開催をしている。自分の経験や子どもの実情を交えながら、参加者へ答えを返していく。障害のある子どもの親としてどうできるかを多く語っていた。トレーニングの内容は① PHP の資源にはどのようなものがありどう使うか、参加するかなどを紹介②特別支援教育とは何か?法律に則って利用できるサービス等の概要③ 特別支援教育のリクエスト方法は?どのようなステップで進めていくのか、特別支援教育をスタートする際のアセスメントサイクルについての説明④ IEP ミーティングの開催について  進学や就職、自立生活など移行時期に行われるIndividualized Transition Program(ITP) のミーティングの開催について。IEP ミーティング時に話される内容の確認⑤ IEP ミーティングでの話し合いについて納得できなかった場合、次のステップへいくにはどうすべきか。サービスについて合意できなかった時の方法⑥プログレスレポートの受け取りについて⑦学校や関係者との良い関係づくりについてアメリカでは連邦法Individuals with Disabilities Education Act(IDEA) で障害のある個人のための教育法が定められており、これにより、生徒が最小限の制約の環境で適切かつ無償の公的教育を受ける権利があることが保障されている。つまり、特別支援教育を受ける権利があるので、納得するまで話し合う、訴えることを親がする。アセスメントの結果次第でサービスの量の増減があるため、内容も親はしっかりと把握するし、納得がいかなければ別のプライベートなテストさえも使用する。子どもにとって必要なものを妥協しないというスタンスである。「大体の親はIEP ミーティングでの内容は80%ぐらいは合意できるわ。あとはこれは嫌い、違うと言うかな。決めるのは親!」と、講師の二人の親がとてもエネルギッシュに語っていたのが印象的であった。以下はIEP ミーティング時の講師二人からのアドバイス等である。○口約束は有効でなく、言った言わないとなる場合が多い。必ず書類にすることを強く勧める。何が今、支援として必要なのかを具体的に記入すること。IEP ミーティングは年に1 回であるが、足りないと感じるならばリクエストをしても良い。○アセスメントはどんな教育が必要かを決めるのに重要なものであるため、その基本データを証拠としてしっかりと見ること。このアセスメントによってどの分野のサポートが必要かが決まる。ただ、何の障害があるかということは重要でなく、どうすれば適応することができるかを考える。