ブックタイトルkaigaikensyu46
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? 48 ?カリキュラムはヴィクトリア州の教育カリキュラムに従うが、子どもの実態に合わせて教師は上手く調整を行っているという。なぜにこんなに多くの専門家が揃うのか。ここに通う子どもたちの多くは知的な遅れを抱えている。テーブルワークを推進するよりも身体的な活動を通して、学びをする方が適切であろうと、前校長が気づき、ドラマ、音楽、芸術などの要素をカリキュラムに取り入れることを州に訴え、許可され、現在に至る。また、スポーツやテクノロジーに関しても生徒が興味を持てば、取り入れるなど子どもの実態に合わせてフレキシブルな調整を行っている。この様な活動を通して、数字の概念、形、色、聞く姿勢、模倣などを学ぶ。例えば、クッキングプロジェクトでは材料を測ることから数字の概念を学び、こねる、混ぜる、切るといった動作からADL へと結びつく。調理をし、食材の形態や色、味などの変化はサイエンスの要素も含んでいる。アートクラスの教室音楽クラスの教室ライフスキルの習得を目指し、練習をする部屋卒業間近の年齢の高い生徒はPort Caffe といって、職員やビジター向けにカフェをオープンしている。材料を購入しにいくところから始まり、調理、テーブルセッティング、注文、食事の提供、片付けまで一連のことをする。注文を取ることなどはコミュニケーションの練習にもなり、自信へとつながる。Living skill(生活するスキル)を身につけていくのだ。実際に昼食を頂いたが、どの生徒もしっかりと自分の役割を堂々とこなしていて、見慣れないビジターにも快く対応をしてくれた。校内では、Integrated services Model (総合的なサービス)として子どもを中心に生徒、親、セラピストなどの専門家それぞれが役割を持って関わる。毎週ケースレヴューがあり、子どもの支援について全体で話し合いが持たれる。時には意見がぶつかることもあるが、それは子どもにとって必要なことを話しているからこそであり、決して無駄ではないと言う。また、何か問題のある生徒のレヴューのみではなく、問題がなくてもグループの子どもについて紹介をし、教員全体で子どもの実態を把握していくということを行っている。実際にグループ8 のクラスに入り、8-10 歳までの生徒のグループで、1 年を通して取り組んでいる絵本「The way Feel」のドラマプレイの練習の様子を見せて頂いた。音楽が鳴った途端に端にいた子どもが楽しそうにダンスをしたり、パペットを動かして、自信満々にセリフを言う生徒の顔はとても生き生きとしていた。昨年の9 月からこのプロジェクトはスタートしており、グループの中で練習を重ねてきた。同じ日課を繰り返すことで、生徒はよく覚えていく。時には新しく入ってきた生徒に教えるなどの関係もあるという。このドラマプレイを通しても、「感情」というトピッ