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概要

kaigaikensyu46

? 57 ?Act1989: 最終改正2010 年)であり、その中で無償の初等・中等教育への権利や平等な就学、特別教育(Special Education) が規定されている。同法は障害児教育の分野にも大きな変化をもたらし、子どもは特別支援学校での教育を受けるだけでなく、地域の通常学校・学級でも教育を受けられ、保護者の選択対象とする制度を作り上げた。教育省の説明ではインクルーシブ教育の根拠はこの法律にあるとされている。親が子どもを学校に通わせる意味での義務教育は6 歳から16 歳までであるが、子どもは5 歳の誕生日から19 歳の学年末まで学校に通うことができるようになっている。また、特別支援教育に関しては、特別な教育的ニーズを有すると認められれば21 歳まで就学することができる。以下、ニュージーランドの特別支援学校(Special School) の概要である。①昼間特別支援学校(Day Special Schools) 28 校②寄宿特別支援学校(Residential Special Schools) 8 校   (1) 重度行動障害児対象(For students with severe behavior difficulties 3 校) (2) ろう児及び難聴児対象(For deaf and hearing impaired students 2 校) (3) もう児及び弱視対象(For blind and vision impaired students 1 校) (4) 知的障害を伴う教育ニーズ、社会ニーズ、情緒的ニーズを有する児童対象   ( Specializing in working with students with educational, Social and emotionalneeds,together with underlying intellectual impairment 2 校)③地区保健学校(Regional health schools) 3 校*その他に、特別支援教育の支援としてはResource Teacher の学校への派遣やSensory ResourceCenter のセラピストなどが学校に派遣され、主にもう児、ろう児へのサポートにあたる。出典:ニュージーランド教育省ホームページより(EDUCATION.govt.nz)教育学部では特別支援教育については授業で部分的に学ぶ。幼児期の介入は日本的な療育センターなどに通園するという形ではなく、医師にかかる、セラピーを受けるなどの医療的なケアを受けることが通常である。就園の時期になれば通常の幼稚園や保育園などに通園し、そこで生活をする。幼児教育のカリキュラムであるTe Wh?riki は柔軟に対応できるため、障害のある子どもたちにとっても良いものであるという。公立の幼児施設であれば、専門家(主にEducationsupport workers)が各施設を巡回して子どもや家族、施設へのサポートを行う。また、Parentto Parent という親のサポート団体がニュージーランド南北の都市11 箇所に存在する。他の親とのコネクション、兄弟・姉妹のためのイベントの開催、情報の提供などを行い、そういったコミュニティーの存在も親の支援として大きな役割を果たしているそうだ。「学校に入学し、学習に関しての問題が顕著に出てくるケースが多く、子どもに何か問題があるのかもしれないと気づく教師や親が多いのではないかと思う。しかしながら、まだスペシャルニーズのある子どもへの支援方法を確立していない現場も多くあり、子どもへの支援は学校レベルで