ブックタイトルkaigaikensyu46
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? 58 ?違いがあるというのが現実である。」と、Rutherford 教授は言う。ニュージーランドでは早くからインクルーシブ教育制度を達成するための政策は公に出されており、インクルーシブ教育の考え方は徐々に浸透するようにはなってきた。現場の態勢や教員教育、資金など支援の充実に向けて現在も様々な取り組みが行われている。(3)Otago University Childcare Association (OUCA)ニュージーランドの保育制度は、1986 年に幼保一元化を実施し、1996 年に幼稚園・保育所の両方に共通した統一カリキュラム Te Wh?riki が作成されたことで、世界的にも注目度が高い。ニュージーランドの乳幼児教育・保育の所轄官庁は教育省(Ministry of Education) であり、 1986 年にすべての保育機関が教育省の管轄下に置かれることとなった。幼児教育には多種多様なサービスが存在し、教師が主体となって行うものの中には、公立幼稚園(Kindergartens)、私立保育園やプリスクール(Education and Care Centres)、家庭託児所 (Home-based educationand care services) があり、保護者主体のサービスにプレイセンター(Playcentres)、コハンガ・レオ(Kohanga Reo)、プレイグループ(Playgroups) などがある(表1)。独自のカリキュラムであるTe Wh?riki はニュージーランドの先住民マオリの言葉で「編んだ敷物」という意味があり、多様なバックグラウンドを持つ子ども達「誰もが乗ることのできる敷物」を象徴していると言われている。Te Wh?riki は従来のカリキュラムである「子どもが何かできるようになる」ことを目指すカリキュラムではなく、4 つの原則と5 つの要素を柱にした理念的なカリキュラムであるため、幼稚園や保育所などの各幼児教育施設の裁量の幅が大きく、その園独自の教育方法が可能となっている。Te Wh?riki の4 原則? Empowerment: 幼児教育で学び成長する力を子どもに身につけさせる? Holistic Development: 幼児教育は子どもが学び成長していく全体的なあり方を反映する? Family and Community: 家族やコミュニティーといったより広い世界は、幼児教育には必要な要素である? Relationships: 子どもは他の人々や場所、物との双方向の関係性を通じて学んでいくOUCA 外観