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概要

kaigaikensyu46

? 79 ?もと歩くことが出来るから当然だわ」と言っていた。(4)人材教育なぜ、認知症高齢者がわずか10 日間で落ち着くことが出来たのか考えた。まずは職員配置が豊富であること。日本でいうグループホームより充実している。その中で彼らは、どんな時も入居者、職員同士に対して挨拶を交わす。文化の違いかもしれないが、必ず名前を呼んで一人ひとりに挨拶とスキンシップがある。新しく入居された方に対しては必要以上に挨拶をしていたように感じる。そして、彼らは情報共有として1 日3 回程度申し送りをしている。しかし日本と同じような形式的な申し送りではない。約20 分くらいだろうか、コーヒーやおやつを食べながら職員全員が一時仕事を中断しているのだ。職員全員がソファに座る。当然近くに入居者もいる。その中で入居者の話や介護の方法など、もちろんプライベートの話もしている。テレビや携帯電話を見たりもしている。それが彼らにとっては情報を共有する場となっているようだ。また、彼らにはマニュアルという物が存在しない。あるのは、その日にどの入居者の担当をするかというルールだけである。また普段から介護は2 人で行われるため、特別に誰かが教えるということ自体が存在しない。職場内に勉強会などの教育もない。常に職員同士が話し合い、情報を共有し、入居者の生活を第一に考えることのみを目的としていた。さらに施設のスタッフのほとんどは移民である。スウェーデン人は一人だけだと言っていた。彼らは介護の教育を1 年6 か月間受けるそうだ。仕事に就いてからはそれぞれの専門職としてスキルアップを目指すかどうかは人それぞれであるという。彼らにとっては、毎日のコーヒータイムが教育の場になっていると感じた。Ⅲ アメリカ合衆国サンフランシスコ1.STONESTOWN FAMILY YMCA-ANNEX(5 月14 日)  ~コミュニティ施設~スタッフと入居者の方々